婦人科診療

当院では、産婦人科の立場から、女性の心と体の健康維持をサポートしています。
婦人科診療として、子宮・卵巣の腫瘍、月経のトラブル、性感染症、更年期障害、そして不妊の相談などを受けております。
安全な医療を心がけながら、常に高い医療技術が提供できるよう努めていきます

子宮・卵巣の腫瘍

子宮頸部異形成・子宮頸がん

ヒトパピローマウイルスの感染により起こる病気です。
子宮頸がんになる前の段階を異形成といいます。軽度、中等度、高度の3段階に分けられます。
中等度異形成までは経過観察できますが、中等度異形成の一部と高度異形成は治療の対象になります。この段階では子宮を残すことが可能で、子宮頸部の一部を切除する円錐切除術が標準的に行われています。しかし、術後合併症として流早産のリスクが増えるため、当院ではその影響がないレーザー手術を行っております
早期治療を逃し子宮頸がんになると不正性器出血の症状が出てきます。

子宮筋腫

子宮にできる良性腫瘍で30歳以上の女性の20~30%に見られます。
筋腫が小さいと症状はありませんが、大きくなると貧血や月経痛などの症状が出てくることがありますので、その場合にはホルモン療法や手術などの治療が必要になります。

子宮体癌

子宮の体部にできるがんで、婦人科がんでは最も頻度が高いものです。
閉経近くや閉経後の不正出血がある場合には注意が必要です

卵巣腫瘍・卵巣癌

症状が出にくいため、超音波検査で初めてわかることも少なくありません。
一時的に卵巣が腫大することもあり、その場合は経過観察しますが、腫瘍性のものは基本的に手術となります。卵巣癌では急激に妊婦さんのようにお腹が大きくなることもあります。

月経のトラブル

月経の遅れ

まずは妊娠の可能性も考えないといけませんが、妊娠でない場合、卵巣から出る女性ホルモン(エストロゲン、黄体ホルモン)などの乱れにより月経が遅れていることが考えられます。
この場合、ホルモン療法を行いますが、長期間月経が来ない状態を放置していると妊娠しにくくなることもありますので、早めに受診されてください

激しい月経痛

月経困難症と呼ばれますが、その中には子宮内膜症の方もいます。
子宮内膜症は骨盤内にできることが多いですが、子宮にできた場合は子宮腺筋症、卵巣にできたものはチョコレート嚢胞といいます。ひどくなると慢性的な骨盤痛、不妊を引き起こしますので、早めにご相談ください。治療として鎮痛剤漢方薬ホルモン剤などが使用されます。
症状が強い場合や不妊症の方では主に腹腔鏡での手術が行われることもあります。

月経以外での出血

出血の原因となる腫瘍やポリープなどのできものがないことを確認することが大事です。
それがない場合には、ホルモンの乱れによるものが多く、止血剤やホルモン剤を使用します。

月経前の身体・精神症状

月経前症候群(PMS)と呼ばれます。
月経前、3~10日の間続く精神的(情緒不安定、イライラ、抑うつ、不安、眠気、集中力の低下、睡眠障害、めまい、倦怠感など)あるいは身体的症状(腹痛、頭痛、腰痛、むくみ、お腹の張り、乳房の張りなど)がみられ、月経開始とともに軽快ないし消失するものをいいます。ピル漢方、もしくは対症療法を行います。

性感染症

病原体特有の症状が出ることもありますが、症状に乏しいこともあります。治療が遅れると不妊の原因になることもありますので、症状がなくてもパートナーが感染したり、ご自身で疑わしいと思われた場合には、是非受診されてください。
パートナーと同時期に治療することが重要です

クラミジア・淋菌感染

症状がないことも多いですが、おりものの増加、不正出血、ひどくなるとお腹が痛くなる(腹膜炎)こともあります。不妊症、流早産の原因になることがあります。
クラミジア感染は抗生剤の内服、淋菌感染には注射を行います。

外陰ヘルペス

外陰部に潰瘍を形成し、痛みを感じます。
抗ウイルス薬を内服しますが、治っても体の中に潜んでいることが多く、再発することも少なくありません。

トリコモナス感染症

症状がないこともありますが、おりものの増加や、外陰部の痒み・痛みが出ることもあります。
尿検査や子宮頸がん検診で見つかることもあります。抗生剤の内服もしくは腟錠で治療します。

尖圭コンジローマ

ヒトパピローマウイルスの感染により、外陰部、肛門周囲、腟、子宮腟部などにできるいぼのことです。外陰部にできている場合は塗り薬を主としてレーザー手術を併用することもありますが、腟や子宮腟部にできている場合には塗り薬が使用できないため、レーザー手術を行います。

梅毒

皮疹が現れても自然に消えるため放置されることが少なくありません。
血液検査で見つかることもあります。抗生剤の内服で治療します。

不妊相談

不妊とは妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交渉をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないものをいいます。一定の期間とは1年間が一般的です。
女性因子として排卵しているか、卵管が詰まっていないかなどを調べます。
排卵していない場合は、排卵誘発剤を使用して卵胞の発育を確認しながら性交のタイミングを図ります
卵管が両側とも詰まっているようであれば自然妊娠が期待できないため、体外受精が必要となりますので、不妊治療専門施設の受診が必要です

更年期障害

閉経とは月経が来ない状態が1年続いた時に振り返って判断できます。
閉経の平均年齢は50歳ですが、個体差が大きく早い方では40歳台前半、遅い方では50歳台後半になります。閉経前の5年間から閉経後の5年間を併せた10年間を更年期といいます。
更年期に現れる様々な症状の中で他の病気に伴わないもので、日常生活に支障をきたすものを「更年期障害」といいます。代表的な症状はホットフラッシュ(のぼせ、ほてり)、発汗ですが、その他にも冷え、めまい、耳鳴り、頭痛、動悸、イライラ、不安、不眠、抑うつ、疲労感、肩こり、腰痛、関節痛、などさまざまです。
治療法は、ホルモン補充療法漢方療法対症療法(抗うつ薬、睡眠導入剤など)があります
あまり我慢せず気軽に受診されて下さい

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